様々なタイプの騒音計…本当に必要なのはどれ?

一言で、騒音計といっても多種多様な種類があります。
レンタルや購入の際、適切な騒音計を選ぶためには、「どんな種類があるのか?」「大きな違いは何か?」などの基礎知識を抑えておいた方が良いでしょう。

 

「普通騒音計」と「精密騒音計」に大別される

 

大きな枠組みでいうと、騒音計は「普通騒音計」「精密騒音計」に大別されます。

 

「普通騒音計」とは、住宅地・オフィス街・工場・工事現場などで発生する、一般的な騒音の測定器です。
例えば、楽器の練習で発生する騒音、機器が稼働して発生する騒音などが対象になります。
集合住宅では、子どもを叱る親の声や上の階の足音なども騒音になります。
また、最近では保育所・幼稚園の子どもの声も騒音として捉えられることが多くなりました。中には、建設反対に至った保育園もあります。

 

この「普通騒音計」に対して「精密騒音計」は、いろんな専門分野の騒音に対応する測定器です。
具体的な分野としては、建築音響計測・環境騒音・産業分野などがあります。

 

購入・レンタルの際はどちらが欲しいのか確認を

 

一般的な騒音測定なら、手頃な価格で基本的な機能を備えた「普通騒音計」で十分でしょう。
より高精度、あるいは、専門分野に特化した測定をしたい方は、「精密騒音計」も視野に入れて選定します。

 

専門店やレンタルサービスで騒音計を紹介する際は、「普通騒音計」「精密騒音計」のどちらなのかを明記していることがほとんどです。
このへんが不明確な場合は、どちらのカテゴリの騒音計かをスタッフに確認してから購入・レンタルをする必要があります。

 

騒音計に関わる規格のこと

 

そもそも「普通騒音計」と「精密騒音計」は、性能的にどこが異なるのでしょうか?

 

これらの騒音計は、経済産業省の「計量法」が定める性能や規格に基づいて、厳密に区別されています。
計量法の中で、普通騒音計は「クラス1」、精密騒音計は「クラス2」と呼ばれています。
規格の中身としては、国際的な計量基準に照らし合わせた性能や規格になっていると言われています。

 

ちなみにその騒音計が高性能かの基準は、「測定範囲の広さ」によります。
一般的には、測定範囲が広いほど、その騒音計は高性能ということになります。騒音計が測定できるデータの単位には、音の大きさを示す「db(デジベル)」と、周波数の「Hz(ヘルツ)」があります。

 

先に挙げた「計量法」に加えて、日本国内の騒音計の規格としては「JIS」もよく使われています。
ただしJISでは、「普通騒音計」や「精密騒音計」という表記ではなく、性能は「JIS C 1509」、等価騒音レベルの測定方法は「Z8731」で要件が定められています。
例えば、環境省の騒音測定のマニュアルでは、一般的な測定の場合、「JIS C 1509-1」の仕様に適合する騒音計を用いるよう指定があります。

 

ただし、騒音計の仕様が切り替わるには、ある程度の期間が必要なことから、上記のマニュアルの場合、「JIS C 1509-1」の騒音計が使えない時は、「JIS C 1502」または「JIS C 1505」でも可能とされています。

 

計量法やJIS規格の他に、海外の規格としては電気に関わる国際的な団体であるIEC(国際電気標準会議)の「IEC 61672」がよく用いられます。
この団体には、正会員・準会員合わせて80カ国以上が参加しており、国際的な規格として広く認められています。
この国際規格のIECと、国内規格であるJISは別々に存在しているのではなく、IECの規格を意識してJISの規格が整備されているとの認識が一般的です。      

 

 

 

ほかにも用途別にさまざまな騒音計がある

 

さらに細分化すると、騒音計には用途に応じて次のような種類もあります。

 

  • 精密計測用レベル計
  • …一般的な騒音計と比較して幅広い周波数が設定された、より高機能な騒音計です。

     

  • 環境騒音観測装置(環境測定用)
  • …環境基準の評価マニュアルに即した、建設工事や道路交通の騒音を測定する測定器です。

     

  • 環境騒音観測装置(航空機騒音測定用)
  • …航空機に関わる騒音に特化した測定器です。航空騒音と地上騒音、両方の騒音に対応します。

     

  • 騒音監視装置
  • …発電所や工場などで、予め設定された騒音を超えた音を収集して監視します。

 

上記の他にも、様々なタイプの騒音計が存在します。
この記事で解説してきたように、騒音計の種類は多種多様です。
取引や証明でどんな規格が求められているのかも違います。これらの情報を確認した上で騒音計を選ぶことが大切です。

 

まとめ

 

  • 騒音計は、「普通騒音計」「精密騒音計」に大別される。これは経済産業省の「計量法」によって規格が決められている
  • 上記とは別に、国内には「JIS C 1509」の規格もある
  • 海外の規格としては「IEC 61672」が一般的
  • 各専門分野に応じた多種多様な騒音計がある